#高齢者の病気症状(4) ...  #高血圧

高血圧には「カリウム」が効く!?   減塩に負けない食材は黒豆・アボカド・山芋……

日本人の40歳以上の実に2人に1人が該当するといわれる高血圧。

現在の日本のガイドラインでは、最低血圧が90、最高血圧が140mmHgを超えると高血圧と見なされる。

2017.05.13

心筋梗塞などの疾患になる相対リスクは血圧140を超えると3倍に跳ね上がる。

従って最高血圧が140mmHgを超えれば高血圧とされることに変わりはないので、自己判断は控えるようにしたい。


推奨値の2倍も塩分を摂る日本人

日本人に高血圧が多い原因のひとつは、塩分摂取量の多い食生活だ。

適切な塩分摂取量として厚生労働省では男性1日10g未満、女性1日8g未満を目標に掲げている。

それに対して、2012年時点での日本の成人1日あたりの食塩平均摂取量は、男性で11.3g、女性で9.6g。


一方、WHO(世界保健機関)では日本人男性平均の半分に近い6g未満を推奨。

世界基準に照らしても、日本人はまだまだ塩分を摂りすぎている。

ところが現代は、特に塩辛いものを好まず普通の食生活をしているつもりでも、塩分量を推奨値に抑えるのは至難の業。

昼休みに外で食べるランチはだいたい味が濃い。

加工食品にあるナトリウムの「食塩相当量」表示を見ると、一品で1日に許された塩分の半分以上を摂ってしまうものがザラにある。

血圧は気になるけど減塩は難しい……。

そんな悩みを持つ人に、最新研究から朗報がある。

「カリウム」の豊富な食品をたくさん摂ることが、食事の塩分を減らすことと同等に血圧を下げる効果があるという。


高カリウム食が余計な塩分を排出する

この報告をしたのは、米・南カリフォルニア大学のアリシア・マクドナフ教授が率いる研究グループ。

4月発行の医学誌『The American Journal of Physiology - Endocrinology and Metabolism』に発表した。

前出の通り、血圧を下げる方法としてすでに確立されているのは、食事からのナトリウムの摂取量を抑えることだ。

そこで研究グループは、ナトリウムやカリウムの摂取や、ナトリウム・カリウム比と高血圧に関する過去の研究を詳しく調べた。


その結果、尿中へのカリウムの排泄量、あるいは食事調査から推定したカリウムの摂取量が多い場合は、ナトリウムの摂取量に関わらず血圧が低がるという結果を導き出した。


また、カリウムのサプリメントを使った研究でも、カリウムの補給が血圧の低下に直接的な効果を発揮することが示されたという。

さらに研究グループは、マウスを使ったいくつかの研究を対象に、カリウムがどんなメカニズムで降圧効果を発揮するかについてもレビューした。

その結果、動物の体はナトリウムを使ってカリウムの血中濃度をコントロールしていることがわかった。

それにより心臓や神経、筋肉の機能を正常に維持することができるのだ。


「カリウムの多い食事を摂ると、腎臓はより多くのナトリウムと水分を排出します。高カリウム食品は、利尿剤の作用に似た働きをするのです」とマクドナフ教授は説明している。


ただし、腎臓病や透析を受けている人はカリウム制限が必要になるため、注意が必要だ。


カリウムで莫大な医療費の抑制も?

研究グループは「加工食品のナトリウム量を減らす」「栄養表示にカリウムの含有量を加える」などの取り組みによりカリウムの摂取量が増えれば、「血圧の改善や心血管の病気のリスクが低下し、ひいては莫大な医療費の抑制にもつながるだろう」と期待する。

とはいえ、食事で多くのカリウムを摂取するには、それなりの努力が必要だ。


「ナトリウムが及ぼす血圧への影響を抑えるためには1日4.7gのカリウムを摂取することを推奨します」と教授。

バナナなら11本分、黒豆1カップ半(!)に相当する量だそうで、あまりたやすいことではない。


ちなみに厚生労働省が推奨する日本人の食事摂取基準によると、カリウムの1日の摂取目安量は、成人男子では2500mg、成人女子では2000mgとされている。

先の推奨値の約半分だが、まずは目標にしてみてはどうだろうか。


特にカリウムが多い食品としては、切り干し大根、かんぴょう、パセリ、干しぶどう、アボカド、山芋などがある。

血圧が気になる人は、自分で調理する時だけでも薄味を心がけること。

そして、上記の食品を食事に上手く取り入れることから初めてみよう。


高血圧の合併症

高血圧を放置していると、さまざまな合併症を発症します。

4大合併症

高血圧の合併症は、脳血管障害、心臓血管障害、腎臓障害、眼底の異常が代表的です。


脳血管障害

脳の合併症には、ラクナ梗塞をはじめとした脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などがあります。


心臓血管障害

心臓血管障害には、高血圧が続くことで心臓の壁が厚くなる心肥大が起こり、心肥大は進行すると心不全におちいります。

また、動脈硬化によって狭心症や心筋梗塞なども起こります。


腎臓障害

腎臓障害には、腎臓へ高い圧がかかることで蛋白尿が出たり、腎硬化症となったりします。進行すると腎不全におちいります。


眼底の異常

眼の合併症には、細動脈の硬化によって網膜の出血などが起こる高血圧眼底(高血圧性網膜症)があります。進行すると視神経乳頭が腫れて乳頭浮腫が起こります。



メタボリックシンドローム

高血圧は、メタボリックシンドロームの大きな要因の1つです。

少し血圧が高い程度であっても、メタボリックシンドロームの項目が増えると、心血管疾患や腎不全などになる確率が高くなります。

このため、高血圧合併症の発症予防として、メタボリックシンドロームの予防は重要です。


2008年から、40~74歳までを対象にした特定健康診断・特定保健指導が導入されました。

内臓脂肪の量を測るために腹囲を測定し、男性85㎝、女性90㎝以上で、かつ高血圧・脂質異常・高血糖のうちの2つ以上が該当するとメタボリックシンドロームと診断されて、保健指導を受けることになっています(表1)。


表1 メタボリックシンドロームの診断基準

内臓脂肪の蓄積 腹囲(へそ周り) 男性85cm以上、女性90cm以上


上記に加えて、下記の2項目以上が当てはまるとメタボリックシンドロームと診断する。


脂質異常

中性脂肪 150mg/dL以上/

HDL(善玉)コレステロール 40mg/dL未満のいずれかまたは両方


高血圧

最高(収縮期)血圧 130mmHg以上/

最低(拡張期)血圧 85mmHg以上のいずれかまたは両方


高血糖

空腹時血糖値 110mg/dL以上


メタボリックシンドロームの診断基準では、血圧(130/85mmHg)や血糖の値は、明らかに病気に該当する数値より低めのグレーゾーンに設定されています。

やや軽い異常が重なった人への予防的な対処を念頭に置いたものです。


生活習慣病には「ドミノ倒し」のような流れがあります。

生活習慣の乱れ(過食・運動不足)が肥満をもたらし、血糖値を降下させるホルモンであるインスリンの効きが悪くなるなどして、高血圧、脂質異常、高血糖を引き起こし、やがて動脈硬化から心筋梗塞や脳卒中に至るのです。

早めに肥満を解消すれば、こうしたメタボリックシンドロームの悪い流れを断ち切る予防策がとりやすくなります。

김범수, 이별의 아픔 그대로 전달되는 1:3대결 ‘바보 같은 내게’ 《Fantastic Duo 2》 판타스틱 듀오 2 EP04


0コメント

  • 1000 / 1000