#肥満や血圧などの健康リスク保有者、罹患疾病トップは高血圧症―健保連... #地中海式ダイエット

2017年2月15日|医療・介護行政をウォッチ

ここがポイント! 

1 40歳—74歳、6割は血圧・脂質・血糖のいずれかのリスクを保有

2 健康リスク保有者とリスク非保有者では、罹患疾病の構造が大きく異なる


2014年度に特定健康診査(特定健診)を受診した健保組合被保険者の6割が「血圧」「脂質」「血糖」の何らかのリスクを保有しており、男女別にみると男性で7割、女性で4割と、リスク保有者の割合は圧倒的に男性が高い。


またリスク保有者とリスクなしの人では、罹患している疾病が大きくことなり、リスクなしの人では鼻炎(血管運動性・アレルギー性)がもっとも多いのに対し、肥満・血圧・脂質・血糖のリスク保有者では本態性高血圧症が群を抜いて多い―。


 健康保険組合連合会(健保連)が10日に公表した、「被保険者(40-74歳)の健康状態と生活習慣病に関する調査分析」結果からこういった状況が明らかになりました。


40歳—74歳、6割は血圧・脂質・血糖のいずれかのリスクを保有

 健保連はかねてからデータヘルスに積極的に取り組んでおり、今般調査では、2014年度の特定健診受診者について健康リスクと生活習慣病の罹患状況を分析しています。

 まず、2014年度に特定健診を受診した270万4001人(男性202万3161人、女性68万840人)についてどのような健康リスクを保有しているかを見ると、次のような状況が分かりました。


▼肥満(腹囲が男性で85㎝以上、女性で90㎝以上など)が40.8%。男性48.1%、女性19.2%で、男性の割合が圧倒的に高い。男女とも年齢による大きな差は見られない


▼血圧(収縮期130㎜Hg以上、拡張期85㎜Hg以上)が35.1%。男性39.2%、女性23.0%で、男性が比較的高い。男女とも年齢が高くなるにつれてリスク保有者の割合が高くなる


▼脂質(中性脂肪150mg/dL以上、HDLコレステロール40mg/dL未満)が24.8%。男性30.1%、女性9.1%で、男性の割合が圧倒的に高い。男性では50歳を過ぎると年齢上昇とともにリスク保有者割合が低くなるが、女性では年齢上昇とともに高くなる傾向がある


▼血糖(空腹時血糖100mg/dL以上、HbA1c5.6%以上)が33.5%。男性38.2%、女性19.5%で、男性が比較的高い。男女とも年齢が高くなるにつれてリスク保有者の割合が高くなる


▼内臓脂肪症候群該当者(腹囲が男性85㎝以上、女性90㎝以上で、血圧・脂質・血糖の追加リスクがいずれか2つ以上)が15.0%。男性が18.8%、女性が3.6%で、男性が圧倒的に高い。女性では年齢上昇とともにリスク保有者の割合が高くなっている


▼内臓脂肪症候群予備軍((腹囲が男性85㎝以上、女性90㎝以上で、血圧・脂質・血糖の追加リスクがいずれか1つ)が14.0%。男性が17.3%、女性が4.4%で、男性が圧倒的に高い。女性では年齢上昇とともにリスク保有者の割合が若干高まる


 また血圧・脂質・血糖のいずれのリスクも保有していない者の割合は全体の39.0%にとどまり、約6 割が何らかのリスクを保有している状況です


健康リスク保有者とリスク非保有者では、罹患疾病の構造が大きく異なる

 次に、2014年度の特定健診データと、翌2015年度のレセプトデータを紐づけられた156万8373人(男性124万3351人、女性32万5022人)について、健診結果と疾病との関係を見てみると、「健康リスク保有者」と「健康リスク非保有者」では罹患している疾病に大きな違いがあることが分かりました。


▼リスク非保有者:血管運動性鼻炎・アレルギー性鼻炎18.6%、屈折・調節の障害16.9%、急性気管支炎12.3%など

▼肥満リスク保有者:本態性高血圧(症)23.4%、血管運動性鼻炎・アレルギー性鼻炎13.0%、リポたんぱく代謝障害・その他脂質血症10.7%など

▼血圧リスク保有者:本態性高血圧(症)29.0%、血管運動性鼻・アレルギー性鼻炎12.1%、リポたんぱく代謝障害・その他脂質血症9.8%など

▼脂質リスク保有者:本態性高血圧(症)21.9%、リポたんぱく代謝障害・その他脂質血症13.1%、血管運動性鼻炎・アレルギー性鼻炎12.5%など

▼血糖リスク保有者:本態性高血圧(症)21.4%、詳細不明の糖尿病14.5%、血管運動性鼻炎・アレルギー性鼻炎11.6%など


いずれの健康リスク保有者でも、本態性高血圧症が罹患疾病の群を抜いたトップとなっており、生活習慣の改善などによる健康リスクの低減により「高血圧症患者の減少」、ひいては脳卒中や心筋梗塞などの循環器系疾患の罹患者の減少に結びつけることができそうです。


被保険者(40-74 歳)の健康状態と生活習慣病に関する調査分析

平成 29 年 1 月       IT 推進部データ分析推進グループ 

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地中海式ダイエットと健康

地中海式ダイエットのピラミッドとは

地中海式ダイエットのピラミッドは、その最下層から頂上まで、全9層の食物グループから構成され、毎日(Daily)、週に数回(Weekly)、月に数回 (Monthly)食べるべき食品が、順に上に積み上がっています。

それで、各グループの食物の適正な割合はどのくらいか、どのくらいの頻度で摂取されるべきかが、一目でわかる仕組みです。

ワインなどのアルコール類は、食事中に適量飲むことが薦められます。




1 季節の野菜と果物、また穀物など植物性食品を豊富に摂る。
2 主たる脂肪源として、オリーヴオイルを日常的に使う。低脂肪の乳製品(チーズ、ヨーグルトなど)は、毎日適量摂取する。
3 魚介類を習慣的に摂取する。
4 獣肉の摂取は少量にとどめる。
5 食事中に適量(グラス1-2杯)のワインを飲む。
6 日々の身体活動 (Daily Physical Activity) を欠かさない。


このピラミッドの食事構成がなぜ優れているかは、地中海式ダイエットの名付け親とされる、アンセル・キーズ博士の先駆的な疫学研究によって、クレタ島など地中海地域では、1960年当時、アメリカや他のヨーロッパ諸国を抜いて、成人の平均余命が世界最高であったことからも説明されます。

この時代の衛生環境の劣悪さ、南欧諸国の社会的貧困を考えたとき、この結果は世界中で驚きをもって迎えられました。


地中海式ダイエットのピラミッドが意味するもの

なぜ、そのようなパラドックスが生じたのでしょうか。

地中海地域で平均余命が高かったのは、心臓病とある種のがんの発症が少なかったことによります。

地中海式ダイエットのピラミッドは、穀物、野菜、果物、豆類などの植物性食品と、この地方特産のオリーヴオイルをベースに、チーズなどの乳製品や、新鮮な魚介類などが加わって構成されます。

つまり、大地に根ざした、シンプルで彩り豊かな食物が、心臓病やがんの発生を予防したのです。

社会資本の整備も不十分な当時の南欧では、貧しいがゆえに、獣肉などは滅多に食べる機会がなく、その地方で収穫される植物性食品が、毎日の食事の基本でした。

季節の収穫物は、新鮮で滋養分が多く、健康を促進させるビタミンなどの微量栄養素や抗酸化物質を豊富に含んでいます。さらに、食品の加工を最小限にとどめ、オリーヴオイルを用いた伝統的な調理法によって、これらの健康促進物質が最大限に生かされることになりました。


ダイエットの原義は生活方法(生活様式)

ここでもうひとつ、見逃してはならないことは、三角錐のピラミッドの下に、さらに土台として、毎日の身体活動(Daily Physical Activity)が付け加えられていることです。

身体活動とは、ジムなどで行われるトレーニングのみならず、家事や通勤に要される歩行など、日常の活動すべてが含まれます。

規則的な身体活動は、1960年代のクレタ島で、農耕や漁業に従事する人々の特徴的な生活習慣であり、今なお、適正体重と心身の健康を維持するために不可欠です。

地中海式ダイエットの"ダイエット"とは、減量のための食事制限ではなくて、"健康のための食事法・食習慣"を意味しますが、ダイエットの本来の意味は、古代ギリシア語の"生活方法(生活様式)"にまでさかのぼります。

私たちが健康的な生活を送るために、毎日の食事はもちろん、運動や睡眠など、生活習慣のすべてが等しく重要になります。

近年、糖尿病患者数の急増が問題となり、その原因として、運動不足による肥満者の増加があります。

コンピュータの普及と車社会がその背景にあるといわれますが、糖尿病の発症には、肥満だけでなく、ライフ・ストレスが密接に関わっていると指摘されています。

忘れてならないのは、健康的なダイエットは、食事、運動、そして休息(睡眠)のバランスの上に成り立っているということです。

地中海ダイエットは認知症予防に効果があるのか...

2016/10/05

地中海ダイエット(MD)が認知機能低下や認知症を予防することを示唆するエビデンスが増加している。

多くの疫学研究やいくつかの無作為化比較試験(RCT)において、認知機能に対するMDの正の効果が確認されているが、調査結果に一貫性はない。

英国・キングス・カレッジ・ロンドンのSara Danuta Petersson氏らは、認知機能、認知機能障害、アルツハイマー病(AD)、すべてのタイプの認知症に対するMDの影響について、現時点の情報をアップデートするためシステマティックレビューを行った。Advances in nutrition誌2016年9月号の報告。


 あらかじめ指定した基準を用いて、5つのデータベース(PubMed、Embase、CINAHL、CENTRAL、PsycINFO[1806~2015年5月25日])を検索した。

ヒトを対象とした研究で、研究の種類に制限はないが英語で書かれたもので、背景調査、介入期間、フォローアップ期間、発行日、そしてMDアドヒアランスと認知機能または認知症症状(認知機能検査により測定)との関連を検討した研究を含んだ。主要な出版物タイプのみが含まれた。


 主な結果は以下のとおり。

・25件のコホート研究より32件(RCT5件、観察研究27件)が基準を満たした。

・大部分の研究によると、MDは、認知機能改善、認知障害リスク低下、認知症またはADリスクの低下との関連が示唆された。

・MDとADの関連が認められなかった研究は3件、MDと認知障害との関連が認められなかった研究は3件、MDと認知機能との関連が認められなかった研究は5件であった。

・不均一性が大きく、研究により品質が異なっていた。


 著者らは「得られた知見と研究デザインにおける制限に基づくと、MDアドヒアランスは、より優れた認知能力と関連づけられる。

しかし、調査結果の大部分は疫学研究であり、MDと認知機能の因果関係ではなく、相関関係が示されていた。

因果関係を確立するためにも、さらなる対照試験が必要とされる」としている。



日本食は認知症予防によい:東北大...

2016/07/13

日本食は、認知症発症の予防効果を有すると推測されているが、この課題を検討した報告はまだない。

東北大学の遠又 靖丈氏らは、前向きコホート研究により、日本人高齢者を対象に、食事パターンと認知症発症との関連を検討した。The journals of gerontology誌オンライン版2016年6月29日号の報告。

 自治体ベースのコホート研究(大崎コホート研究)に参加した、65歳以上の高齢者1万4,402人を5.7年間フォローアップしたデータを分析した。

食物摂取頻度調査票を用いて、39の食品および飲料の消費に関する主成分分析を行い、食事を日本食パターン、動物性食品パターン、高乳製品パターンの3種類に分類した。

認知症発症に関するデータは、公的介護保険データベースより収集した。


 主な結果は以下のとおり。

・7万1,043人年のフォローアップ中、認知症発症率は9.0%であった。

・日本食パターンのスコアは、認知症発症リスクの低さと関連が認められた(最高四分位 vs.最低四分位;HR:0.80、95%CI:0.66~0.97、p=0.016)。

・動物性食品パターンおよび高乳製品パターンでは、認知症発症との有意な関連は認められなかった。



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