#全世代全対象型地域包括支援体制の構築を目指す

#誰もが支え合う地域の構築に向けた新しい福祉サービスの実現

社会の変革に伴うニーズの多様化・複雑化。ますます難しくなっていく担い手の確保。

そうした課題を念頭に置き、今後の舵取りの方向性を描いたという。

厚生労働省は2015年９月17日

福祉サービスに関わる部局の幹部で構成するプロジェクトチームの会合を開き、

「新たな時代に対応した福祉の提供ビジョン」をまとめた。

http://www.iwate-shakyo.or.jp/docs/2016060600034/files/bzyon.pdf

介護や障害、子育て、生活困窮者といった分野の垣根を越えて、

「全世代・全対象型地域包括支援体制」の構築を目指すと打ち出したことが最大の目玉。

具体的な方策には、受け入れる人を限定しない相談の窓口やサービスの拠点をつくったり、より広く横断的な能力を持つ人材の育成を進めたりすることを盛り込んだ。

地域包括ケアを発展・拡大、複数の資格を取りやすく

新たなビジョンでは、共働き世帯やひとり親世帯の増加、少子高齢化、核家族化、つながりの希薄化、格差の拡大といった環境の変化が要因となり、「これまでのように分野ごとに相談・支援を提供しても、必ずしも十分とは限らない状況が生じてきている」と指摘。

「すべての人が、年齢や状況を問わず、その人のニーズに応じた適切な支援を受けられる地域づくりを進める」

「地域包括ケアシステムの考え方を全ての人に発展・拡大させ、各制度とも連携する」といった方針を掲げ、これを「全世代・全対象型地域包括支援体制」と位置づけた。

また、将来にわたってサービスを持続可能なものとしていくため、限られた資源をできるだけ効率的に使うことも重要な視点に据えている。

具体策のひとつが、ワンストップで相談できる仕組みの普及だ。

ひとりで子どもを育てながら親の介護も担うなど、複数の困難を抱えている人から「包括的相談支援推進員（仮称）」が話しを聞き、地域のサービスのコーディネートにあたるという。

基本コンセプトは、「対象者を制度に当てはめるのではなく、本人のニーズを起点に支援を調整すること」とした。

高齢者や障害者、子どもなど様々な人が通える一体的な拠点づくりも推進する。

当面は各地域の先進的な事例を参考にしつつ、モデル事業を展開してノウハウの共有を図っていく計画だ。

人員配置や設備の基準の緩和、介護報酬での対応、補助金の要件の見直しも検討するとした。

幅広い知識やスキルを持つ人材の育成に向けては、資格を持っている専門職を対象に試験の科目を免除するなど、複数の資格を取りやすくする仕掛けを用意する。

また、他の分野の基礎的な知識を習得するための新たな研修についても、具体的な協議を始めるとした。

詳細はこれから詰めるが、「コーディネート人材としての社会福祉士のあり方を検討する」とも記載している。

「狭間のニーズに応える。大きな流れにしたい」

厚労省の担当者は、「できるものは今年度から着手する。

来年度予算の編成に向けて財源を要求しているものもあるので、それで取り組みを加速できれば」と説明。

それなりに時間を要する施策については、今年度中にもそれぞれ行程表を策定する意向を示した。

省内で調整にあたった橋本政務官は、17日のプロジェクトチームの会合が終了した後で取材に応じ、「制度の狭間、狭間のニーズにきちんと対応できる体制がいるという問題意識でまとめた。

今後は進捗が見えるようにして実現に向けて進めていきたい。

大きな流れをつくっていけるようにしたい」と語った。

介護保険を担当している老健局の三浦局長は、「様々なサービスを複合的に提供するというビジョンを踏まえ、地域包括ケアシステムそのものも進化させなければならない」と述べた。

より良い地域包括ケアシステム構築のために。［介護保険外サービス最前線セミナー］が 2016年12月開催

2016/11/24

全国各地で推進されている地域包括ケアシステム。

その構築には公的サービスによる“公助”をはじめ、住民主体の“互助”や自分自身の努力である“自助”などがバランス良く組み合わさる必要があるといわれています。

しかし、どこでも上手くいっているわけではありません。

高齢者の多様なニーズに対応できていないという課題があったり、事業者や自治体の担当者も保険外サービスの活用事例がまだ少ないため、どう進めていくかなどの混乱があるといわれています。

そこで今年2016年３月末には厚生労働省・経済産業省・農林水産省の３省が連名で『地域包括ケアシステム構築に向けた公的介護保険外サービスの参考事例集』という保険外サービス活用ガイドブックを策定し、地域包括ケアシステムの推進をサポートした経緯があります。

こうした背景のもと、来月12月にはATCエイジレスセンター実行委員会とBCC株式会社スマイル・プラスカンパニーが共同で［介護保険外サービス最前線セミナー］を開催するとのこと。

本セミナーでは厚生労働省老健局振興課の加藤康平課長補佐による「地域包括ケアシステム構築と公的保険外サービスの活用推進策」という基調講演を皮切りに、公的保険外サービスの事例発表として、クックデリ株式会社の遠藤保仁代表取締役社長、阪神電気鉄道株式会社の新規事業推進室から石村康二郎氏、そして、BCC株式会社スマイル・プラスカンパニー代表取締役社長であり、一般社団法人日本アクティブコミュニティ協会理事でもある伊藤一彦氏の三者が登壇。

そのほかにATCエイジレスセンターの見学が予定されているということです。

ATCエイジレスセンター実行委員会とBCC株式会社スマイル・プラスカンパニーの共催による［介護保険外サービス最前線セミナー］の開催日時は12月15日14時から16時。

会場は大阪府大阪市のアジア太平洋トレードセンターITM棟11階のATCエイジレスセンター。参加費は無料ですが、事前申込が必要です。

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