変わる介護サービス(1) #外食 #カラオケ #フィットネス #入浴
“ものまね”が認知症に効果?東京都の介護事業所が入所者向けに業界初のイベントを開催
2016/12/06 22:00
内閣府が発表している『平成26年度高齢者の日常生活に関する意識調査結果』によれば、時代の変化に応じてお年寄りの普段の楽しみは多様化の一途を辿っており、旅行や外食といったレクリエーションに対するニーズは、15年前と比較すると約2倍以上の伸びを見せています。
全国各地の福祉・介護事業所では、こうした時代の流れに対応すべく、いろいろなレクリエーションを提供しようと努力しています。たとえば、東京都豊島区を本拠地とする長谷川ホールディングス株式会社のグループ会社である長谷川介護サービス株式会社は、12月9日に「コロッケミミックトーキョー」で入居者とその家族の方向けのイベントを開催すると発表しました。
「コロッケミミックトーキョー」は、ものまねタレントとして知られる“コロッケ”さんがプロデュースしたエンターテインメント・レストラン。今年2016年1月のオープン以来、各所で話題となっている人気のスポットです。もともと長谷川介護サービス株式会社では「日帰り外出旅行」を毎月4企画、積極的に実施しているという経緯があり、その一環として「コロッケミミックトーキョー」におけるイベントをレクリエーションとして企画したということです。
同社では“ものまね”によって脳が刺激され、認知症の予防効果も期待できるのではと考えており、車椅子の高齢者を受け入れるのは初めてという「コロッケミミックトーキョー」と協力・連携して今回のイベントを実現したそう。外出して、ものまねを楽しみながら食事をする。他社にはないエンターテインメント企画を打ち出していくことで入所者とその家族の方々に楽しんでもらう。今後は、こうした姿勢の介護施設もどんどん増えていきそうですね。
老人ホームに寿司屋のカウンターが出現!
話題の「寿司キャラバン」
2016/10/17
SOMPOケアネクスト株式会社が運営する有料老人ホーム『SOMPOケア ラヴィーレ』では、食堂に寿司屋のカウンターを再現し、職人が握った寿司を振る舞う「寿司キャラバン」を年に1度実施しています。ニュース等でも紹介され話題となっているこのイベント、一体どんな雰囲気なのか覗いてきました。
老人ホームで生ものはNG?業界の常識より入居者の満足度を優先して環境を整える
今回お邪魔したのは、埼玉県入間市にある介護付き有料老人ホーム『SOMPOケア ラヴィーレ入間』。ここでは約90名の入居者が生活しています。
さっそく食堂の扉を開けると、奥に寿司屋のカウンターが!あまりに立派なので備え付けのものかと錯覚してしまいますが、スタッフが什器を車で運び、この日の朝に組み立てたものだそう。キャラバン隊はSOMPOケアネクスト所属の料理人チームで、全国の施設を順番に回っています。
先付は胡麻豆腐と季節野菜のお浸し。握りは鮪(赤身、中トロ)、海老、帆立、ブリ。出し巻き玉子、豆腐と三つ葉の味噌汁、苺もついてきます。真鯛、鯵、小肌、タコ、イカ、サーモン、煮穴子、ウニ、イクラ、ねぎとろ巻、かっぱ巻などを追加で注文することも可能。本当に寿司屋に来ているかのようです。
“須田さん:カウンターに座って職人と話をしながら目の前で寿司を握ってもらう。それが寿司屋に行く醍醐味ですよね。ラヴィーレ入間ではみんなでレストランに行く機会を設けていますが、介護度が重く参加できない方もいらっしゃいます。そうした方に外食の雰囲気を楽しんでもらえたら、と思っています。”
そう教えてくださったのは、ラヴィーレ入間ホーム長の須田さんです。須田さんに勧められ、お寿司を味見させていただきました。一口食べてその美味しさにびっくり!ネタが新鮮でシャリの握り具合も絶妙、お味噌汁もしっかりと出汁が効いています。老人ホームの食事というと薄味のイメージがありましたが、普通の寿司屋と何ら変わりません。
咀嚼(そしゃく)力が弱まっている入居者には、ごはんをお粥にして海鮮丼を出しているそう。どんな人にも楽しんでもらえるよう、工夫を凝らしているのですね。
そもそも、老人ホームでは長い間、生ものはタブーとされてきました。生ものは食中毒のリスクが高く、衛生管理も大変だからです。しかし、老人ホームは第二の自宅のようなもの。それまで自宅で普通に食べていたものが食べられなくなるのはおかしいと、流通・衛生管理・コストなどを徹底的に調整し、寿司キャラバンを開始したといいます。結果は大好評で、普段は小食の入居者が何度もお代わりするほど。万一のときのためにスタッフは普段よりも増員し、看護師も配置。安心して楽しい時間を過ごしてもらうため、万全の体制を敷いています。
“須田さん:ご家族をご招待いただいても大丈夫です。先ほどもご家族の方から「楽しかった!」と声をかけていただきました。年を重ねた親と一緒に食事をする機会って、だんだんと減っていくものでしょう。「寿司キャラバン」がそうした機会になって、「桜の時期におかあさんとホームで食べたお寿司がおいしかったな」と後々も残る思い出にしていただけるなら、それはとてもありがたいなと思います。”
11月には関西にも初上陸!
「カラオケ」+「フィットネス」の
介護予防と健康づくり
2016/10/24 18:00
子供から大人まで大好きなカラオケは、高齢者の介護予防や健康づくりにも大活躍。株式会社ウェルネスエンターテイメントは「カラオケ」「ムード歌謡ショー」「介護予防運動」の3つの要素を連動させた『R-70ミラーボールエイジ専用 新型カラオケたいそう』を開発しました。
同社では「カラオケ」と「フィットネス」を組み合わせた“カラフィット”を推進しており“「Quality of Motion(動作の質)”を高めることを目的とした機能改善運動プログラムを開発。健康や美容に良いと受講者から高い評価を受けているということです。
今までも『カラフィットproject』では、男性陣インストラクターユニットの“kara-fitz(カラフィッツ)”やアラフォー・ママインストラクターのユニット“カラフィットVOCE!(ヴォーチェ)”らをデビューさせてきたとのこと。
また、先月9月には『さいたまSmileWomenフェスタ 2016』にて、全員がカラオケフィットネスの専門家で、現役のプロパフォーマーやプロ歌手、メンタルコーチなどで構成されている“カラフィット一座”が介護予防運動歌謡Liveショーを披露するなど、認知度が向上しています。
そして、来月11月には「施設出張」と「スタジオ完備」という2つが特徴のカラオケフィットネスの専門施設『カラフィット・ウェスト』が関西に初上陸。奈良県新大宮にてオープンする予定。高齢者の巻き爪やジェルネイル、ボディケアなどの施術も指導できるメンバーが常駐するとのことです。また、11月13日に天王寺公園「てんしば」芝生公園にて開催される『LIVE GARDEN-WOMEN'S FEST!!-』への出展・ステージ出演を予定。京阪神の人々にも強くアピールしていくそうです。「カラオケ」と「フィットネス」の融合、とても気になりますね。
介助者も楽になる?
父の介護から着想した「介護用半身浴装置」が
『産業交流展 2016』に登場
2016/11/03 16:00
身体障害者や高齢者の方など身体の不自由な方が、ベッドで横たわった姿勢のまま入浴できる器具を、東京都稲城市在住の68歳、夏目三郎さんが考案。10月31日から11月2日までの3日間にわたって東京ビッグサイトで開催される『産業交流展 2016』に出展するとのことです。
「介護用半身入浴装置」と名づけられたこの器具は、ポリウレタン製の薄い防水シートと木製の枠がセットになったもの。木枠に防水シートをかぶせることで半身浴を可能にします。使い方は、まず入浴する高齢者などがベッドに横たわった状態で、シーツを交換する要領で身体の下に防水シートを敷き、ベッドを起こします。身体の周囲に木枠をセットした後、洗濯バサミで防水シートを固定。電動ポンプでお湯を注ぐと、胸部あたりまで湯に浸かることができ、身体が不自由な方でも、無理なくその場で気持の良い半身浴が可能になるそうです。
ベッドの上で入浴できる介護用浴槽はゴムボートのようなタイプが主流ですが、夏目さんが考案した「介護用半身入浴装置」は、継ぎ目のない柔らかな防水シートのため、肌に触れても不快感が少なく、ベッドの背もたれを起こしているため、溺れる心配もないそうです。また、搬入から入浴まで一人の介助者で可能であり、介護作業の軽減にもつながるということです。
조성모(Jo Sung Mo) -To Heaven
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