#逝き方(7)... #ひとりで死ぬのは宿命か!!! #ホームホスピス #桜葬 #結縁
独身生活に満足し「来世も独身で」と考える人が多いとする調査結果がある一方、孤独死の問題がクローズアップされ、独身者が「安心して最期を迎えられる」仕組みを作れるかどうかが日本社会の大きな課題にもなっている。
「5割以上の独身者は来世でも『 #おひとりさま 』の人生を望んでいる」
――葬儀に関する総合情報サイト「いい葬儀」などを運営する鎌倉新書(東京)は今年6月、独身の40歳以上の男女の死生観に関する意識調査結果を公表。
それによると、実に52.5%の人が「現在の生活に満足している」ことを理由に、仮に来世があるとしても「配偶者なしでいい」と回答したという。
2015年の国勢調査によると、生涯未婚率(50歳まで一度も結婚したことがない人の割合)は男性が約23%、女性は約14%に上昇した。これが35年にはそれぞれ約29%、約19%に伸びると予測されている(15年度版厚生労働白書)。
さらに衝撃的だったのは、国立社会保障・人口問題研究所が12年に公表した「配偶関係別人口推計」である。
この推計では、35年には15歳以上の全人口の半数近い約4800万人が独身者となり、65歳以上の高齢者人口(約3740万人)を上回るというのだ。
ただ独身とは未婚だけを指すのではない。
配偶者と離別したり、死別したりして独身となるケースもあり、結婚した人も独身に戻る可能性が常につきまとう。
つまり、結婚しているかどうかにかかわらず、誰しも「独りで生きる」ことを真剣に考えなければならない時代がやってくる、と言っても過言ではない。
#独身者がマジョリティーになる社会は「 #超ソロ社会 」と呼ばれている。
そこでは「#孤独死」する人の数が飛躍的に増加するのは言うまでもない。
#看取り難民大量発生!!!
現在、日本人の約8割が病院で亡くなっているが、厚生労働省は医療費を圧迫する病床数の削減を狙い、自宅で亡くなる「在宅死」の比率を上げようと躍起になっている。
その環境を整えるため、厚労省は医療・介護・生活支援を一体的に提供できる「地域包括ケアシステム」の構築を進めている。
ただ人材・財源面の地域格差の問題や、医療と介護の連携の難しさなども指摘されている。
仮にこの施策が「かけ声倒れ」に終わってしまえば、「死に場所」に困る国民であふれてしまう事態にもなりかねない。
実際、当の厚労省も12年に「30年に約47万人の『看取みとり難民』が発生する」との試算を公表しているほどだ。
日本では近世以降、「家(族)」が介護・看取りの中心的な役割を果たしてきた。
江戸時代の医療技術は貧弱だったが、死を家族が皆で抱え込み、互いに慰め合うことで、病人は安らかな死を迎える(看取られる)ことができたのだ。
しかし、「#病院死」が当たり前になってしまった現代の日本では、かつてのような「看取り」の文化はもはや「絶滅の危機」にあるといっていいかもしれない。
そこに「在宅」への流れを作るとなると、おひとりさまが増えている今では、看取り難民が心配されるのは当然ともいえる。だが、そんな中、一人ひとりが安心して旅立てるよう、各地で新しい取り組みが生まれている。
「近所の住人」が看取る社会に!!!
在宅療養支援診療所「ケアタウン小平クリニック」(東京・小平市)は05年10月に開設された。
医師は開設者の山崎章郎医師を含めて3人。
半径3~4キロ圏内の患者の訪問診療を実施しているが、今では、山崎医師らが担当しているがん患者の在宅死の比率は「8割を超えるようになった」という。
これには、山崎氏が当初想定していなかった「副次効果」も表れているという。
在宅での看取りを経験した遺族が、今まさに臨終を迎えようとしている近所の人たちをサポートする動きが出てきているのだ。
ケアタウン小平の取り組みを通して山崎氏は「血のつながりはなくても、近所の住人など、その人を取り囲む人が最期を見送ればよいのではないか。
いざというときに傍らにいてほしい人のリスト(5人分)を準備しておけば大丈夫だ」と思うようになったという。
そして、その山崎氏が推奨するのは「ホームホスピス」である。
ホームホスピスとは、住宅地の中の空き家を改修し、終末期のがん患者や認知症で独り暮らしが困難になった人々が「終ついの棲家すみか」として共同生活を営む取り組みだ。
#ホームホスピスという選択肢
ホームホスピスは、1990年代後半に宮崎市で始まった取り組みが日本では最初といわれている。
このホームホスピス「かあさんの家」は、活動を先導する市原美穂さんらが介護や食事などの支援を24時間対応で行っている。
ホスピス内には、ありふれた家庭の日常の雰囲気が漂う。
まさに「かあさんの家」だ。5人程度の、いわば「疑似家族」といえるものだ。
同様の活動は全国に広がりつつある。
2011年12月、ホームホスピスの質を維持する目的で、一般社団法人「全国ホームホスピス協会」が設立された。
協会正会員となっている施設は全国に33(18年1月時点)あり、今後さらに増加する見込み。
介護施設とホームホスピスは、複数の高齢者が、同じ施設で生活するという点では同じだ。
大きな違いは、ホームホスピスは生活支援だけでなく、人々が生活する中での看取りを前提にした「尊厳ある生と死」の実現までを目的としていることだといえよう。
この取り組みは、地域の高齢者に対し、自宅でなくても、住み慣れた地域で安らかに最期を迎えられるという安心感を提供するだけではない。
空き家を活用するため家主も家賃収入が得られ、支援スタッフなど新たな雇用を生み出すなどの地域経済のメリットも期待できる。
前出の山崎氏は「(団塊の世代が後期高齢者となる)2025年問題や、その先に控える『多死社会』に向けた地域包括ケアシステムのモデルになる」としている。
独りで最期を迎えることに少しでも不安を感じる人がいるなら、こういった取り組みに参画してみてもいい。
変わる「埋葬」のカタチ……
そして、埋葬の世界も「激変」している。
核家族化や少子化が進む現在、大都市を中心に墓地の継承者や縁故者が存在しない、いわゆる「 #無縁仏 」が急増してるが、超ソロ社会の到来でこの問題がますます深刻化することが予想される。
しかし、墓地が個人のものから「家」のものとなり、「先祖代々の墓地を守り続ける」という風習は明治時代以降に定着したものであり、旧来の伝統ではない、というのをご存じだろうか。
弔う人のいない無縁仏などの問題の深刻化が予想される中、認定NPO法人「エンディングセンター」(東京・町田市)が進める「桜葬」もある。
桜葬とは、桜をシンボルとした一種の樹木葬(墓石の代わりに樹木を墓標とする墓)だ。
エンディングセンターは05年に東京都町田市の町田いずみ浄苑、11年に大阪府高槻市の神か峯ぶ山さん寺境内に桜葬ができる墓地を開設した。
桜葬の特徴として
(1)骨を土に還かえすという「自然志向」であること
(2)後継ぎを必要としない「非継承墓」で、かつ複数の墓が集まる「集合墓」であること
(3)会員制で、会員同士の生前の活動を重視し、家族に代わるサポートシステムを備えていること
――などが挙げられる。
(3)は桜葬墓地から10分ぐらいのところに「もう一つの我が家」と名付けた一軒家を設け、会員がそれぞれ食材を持ち寄って料理したり、歌を歌って楽しんだりするイベントを定期的に開催。生前から「墓はか友とも」を作る活動を支援する、というものだ。
晩年は家族に頼らず、自分の最期を自分で選んで決めなければならない――。
そういった社会の到来に備え、理事長の井上治代氏は「今後、介護から看取り、葬儀などに関して、家族だけでなく、第三者と縁を結ぶことによる『相互扶助』も重要になってくる」と指摘する。
安心して死ぬための「#結縁」
ホームホスピスにエンディングセンターの取り組み。共通するキーワードは「血縁」ではなく「結縁(けつえん)」だ。
超ソロ社会は、「困ったときに頼れるのは家族や親族ではなく、近くの他人」という社会、ともいえる。
今後、血縁のないお年寄りが試行錯誤しながら助け合い、趣味サークルの後輩らが先輩を看取る、などといった「看取りの互助社会」が形成されていくことだろう。
[MV] IU(아이유) _ Ending Scene(이런 엔딩)
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