#特別支援学校3400教室不足 在籍者急増

障害が比較的重い子どもが通う「特別支援学校」で深刻な教室不足が続き、2016年10月現在、3430教室が足りないことが文部科学省の調べでわかった。

特別支援学校の在籍者が近年急増し、教室数が追いついていない。同省は教育に支障が出るおそれがあるとして、教育委員会に補助金の活用などによる教室不足の解消を求めている。

4/30(日)

特別支援学校小、中学部の1学級は6人が上限で、重複障害の場合は3人。

幼稚部から高等部までの在籍者は15年に13万8千人で、10年で1・36倍になった。

特に知的障害のある子が増え、全体の9割を占める。

比較的障害が軽い子が通う小中学校の特別支援学級の在籍者も15年に20万1千人で、10年で約2倍になった。


背景には、障害の診断が普及したことがある。

障害があると診断されると、支援が得やすい教育を望む保護者が増えたとみられ、「特別支援教育への理解が深まった」(文科省担当者)との見方がある。


一方、支援が必要な子に対応できていない小中学校の課題を指摘する声もある。

「障害児を普通学校へ・全国連絡会」(東京)によると、通常の学級を希望した知的障害児や発達障害児の保護者が、教育委員会や学校から「(通常学級では)いじめられるかもしれない」「高学年になると勉強が難しくなる」などとして特別支援教育を提案されるケースがあるという。



ダウン症の息子、進路どうすれば

2017年4月29日

 女優でタレントの奥山佳恵さんは、ダウン症の次男美良生(みらい)君(5)の入学を来春に控える。目下の悩みはやはり、どの進路を選ぶかだ。奥山さんに話を聞いた。

 美良生(みらい)を育てながら、理想と現実を感じています。「障害者と健常者、共に生きていこう」「だれもが過ごしやすい世の中に」と語られる一方、現実は6歳で分けられる。

小学校の通常の学級、特別支援学級、特別支援学校のどれかに選別されるところから教育って始まる。「まぜこぜ」の社会をめざすのに、なぜ初めからまぜこぜじゃないんだろう。すごく不思議です。

 みんな得意、不得意があって凸凹なのが社会でしょう。じっとしていられない子、勉強ができる子、いろいろいて、支援が必要な子の数だけ先生が増える。

子どもも、それぞれが自分にできることを考え、フォローするところはフォローしてクラスができあがっていく。それが私の理想です。

 障害児を分ける必要なんてない、どんな子も同じ教室で受け入れたい、という校長先生お二人に縁あって出会いました。

ただ、現状はその先生方が講演会を開いているくらい、分け隔てのない教育の間口はまだせまい。始まったばかりなんだなと感じます。

 この子と同い年で障害のない友だちがいます。5歳どうしだと障害の有無を意識せずに遊べるんですね。一緒にいるところを見ていたら、その子は美良生のできることを見つけて、2人で楽しそうに遊んでいました。

何かができないから付き合えないではなく、できることを探して遊ぶ。まさに、理想の社会がここにあると思いました。

 障害のない子たちとも一緒に育ち、成人式で「久しぶり」と再会を喜び合えるような友人に恵まれたらいいなあ、と思います。

 小学校の通常の学級に入れるかは、校長先生の考え方次第らしいとも聞きます。少しでも通常の学級の子と交われたらいいと思うけれど、もし、美良生が生きづらくなったら元も子もない。

本人が楽しく通えて、笑顔になってくれる道が一番いい。でも、そこの判断がとても難しいですね。 

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