#おむつ見直しで自立度アップ...

#排せつケアに取り組む高齢者施設の事例

2017年03月31日

兵庫県小野市の社会福祉法人栄宏福祉会の複合福祉施設「ぬく森・こもれび」(宮脇健次施設長)は、個々の尿量に合ったインナー(パッド)と、かさばらない布製アウターを使うことで、座姿勢のズレや歩きにくい状態を改善。

トイレで排せつしたり、外出したりする利用者が増えるなど、自立度向上に努めている。 

 同施設は、地域密着型特別養護老人ホーム「ぬく森」(定員29人、平均要介護度3・5)と、認知症対応型共同生活介護(GH)「こもれび」(9人、3・2)、通所介護「こもれび」(12人)からなる複合施設。

内科やリハビリテーション科がある土井病院を運営する医療社団法人栄宏会が「生活の場の支援を充実したい」という思いで、2008年に栄宏福祉会を設立、開所した。  

グループ法人の理念は「利用者本位」。

その実現のために開所時から、随時交換やトイレ誘導など〝おむつ外し〟を目標に掲げ、試行錯誤していたが、十分に手がまわらず、吸収量の多い大パッドを使ったり、トイレ誘導が間に合わなかったりすることもあった。

「良いケアをしたいという思いはあったが、徹底できなかった」と宮脇施設長は振り返る。

  排せつケアが変わったのは、民間資格のおむつフィッター初級(現在1級)を持つ中本佳寿・ユニットリーダーが13年4月に土井病院からGHに異動し、おむつフィッター研修で学んだことを実践したことだった。  

当時GHでは、9人中8人がパンツ型を含む紙製アウターと大パッドを使っていた。

中本さんは個々の尿量を計測し尿量に合ったパッドに変え、おむつの当て方を股関節の可動域を制限しないように改めた。

また、仙骨座りなどの〝ずっこけ座り〟や歩きにくい状態になる紙製アウターを(株)ニシキやユニ・チャーム(株)の布製アウターに変えた。

立位や座位保持ができる人は1~2時間ごとにトイレ誘導し、排せつした時間や量を記録して表にした。  

その結果、5分以上座らないと排便しない人がいるなど

個々の排せつリズムが分かり、トイレ誘導も個々の排せつリズムに合った時間を狙って誘導できるようになった。

今までおむつを使っていた人がトイレで排せつできるようになるなど自立度が向上する姿を目の当たりにし、7月からはGH全体で排せつケアの見直しに取り組むことになった。


利用者の意欲も向上  

利用者の姿勢も大幅に改善された。

「調整機能付き車いすを使うなど姿勢に気を配っていたが、正しいおむつの当て方(写真参照)をしないと痛みや不快感を覚え、それから逃れるために〝ずっこけ座り〟になる。

姿勢がずれれば褥瘡ができ、2次障害を起こす。

パッドを小さくし、布製アウターを使うことで座りやすさや歩きやすさは格段に良くなる」と中本さんは話す。 


実際、15年12月に入所した80代男性は、600ミリの大パッドと紙製アウターを使っていたことや、肌に食い込んだギャザーの痛みを避けるためずっこけ座りになっていたが、パッドを正しく当てブリーフと布製アウターを使うようにしたことで座姿勢は見違えるほど改善。

今では家族と食事に出掛けたり、意欲的に歩行訓練に取り組んだりするようになった。  

排せつケアの見直しに取り組んで3年10カ月。

GH利用者の排せつの自立度は向上し、おむつ内で排せつする人はほぼいなくなった。

また、座姿勢の改善により、食事しやすくなって便通が改善し、下剤の使用量が減った。

歩きやすくなったことで積極的に外出するようになった人もいる。  

「中本さんにより、排せつケアの専門知識と技術が入ってきた。

今後の課題は、GHの取り組みを特養ホームにも広げること」と言う宮脇施設長。

「そのために正しいおむつの当て方の勉強会を開いたり、現在4人いるおむつフィッターの資格取得をさらに進めたりしたい」と話している。


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https://www.youtube.com/watch?v=FJKCCrA7O-w&feature=player_embedded

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